かなえない約束/ベルマモ

「ばかみたいな約束しようぜ」

にたりとその日王子さまは笑った。
膝の上の赤ん坊を見て王子さまは笑った。

「僕は無駄が嫌いだ」

一銭にもならないからと赤ん坊は冷めたことをいう。
見た目とは違い中身がだいぶシビアなところがまたおもしろい。
たまに、すごくいとおしくなるのはそのせいだ。
自分によく似た、可哀想な子。

「いいじゃん。減るわけじゃないし」
「減らなくても無駄は嫌いだよ」
「ちょーうざいよね、マーモンの考え方って」

王子さまは赤ん坊を抱き上げてその額に口を押しつけた。
むぎゃっと赤ん坊は鳴いた。

「昔から言うでしょ。呪いは王子さまが解いてあげるって」
「お伽話だろ。馬鹿馬鹿しい」
「だからくだらないっていったんじゃん」


「もしさ、どうしても呪いがとけなかったら」


赤ん坊はくだらないねと零し、小さく笑った気がした。馬鹿な王子さまに救われるなんてまっぴらごめんだ。


「俺のとこ来て。もしかしたらとけるかもしれないじゃん、だって俺、王子だもん」







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