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お買い物に行ってきた。



ダディ!02


「うおおい、買ってきたぞ」
 思い立ったら吉日生活。それが此処最近の主義であるスクアーロは控えめに部屋のドアをノックした。まずは許可を受けてから行動する。自ら率先はせずかならずボスの命を受けて動けばそれなりの言い分が生じる。ザンザスのああ、という短い返事を確認してからスクアーロは室内へと踏み入った。
「仕立て屋に新調を依頼しておいたぞ。明日には届く」
 抱えていた紙袋をザンザスの目の前に落とした。彼の視線は今だ書類に向けられている。いつものことだ。
「イタリアの情報はこれだけか」
「まあな。貴様が欲しがってたのは」
「きなくさくねえな」
 ザンザスの鼻はとても利く。ヴァリアーの要員達を見つけるのは結局ザンザスのおかげだ。恐いくらい嗅ぎつける。そんな彼が今探しているのは彼の父の秘蔵っ子。イタリアにはいないらしい。
「跳ね馬かと思ったがあいつはキャバッローネを継いだ……他にそれらしいのはイタリアにはいない」
「ちょっと待て。それなら次は全世界か」
「当たり前だ」
 勘弁してくれよとスクアーロはうなだれた。全世界、連合に加盟している国だけでも二百はある。そのひとつひとつ探るのは時間がかかる。骨が折れそうだ。
「範囲は絞り込む。アジアあたりきなくせえ」
 ぽっとザンザスは吐き出した。九代目から教えられた先代たちの話。関連性を探ってみればアジアに、とくにジャポーネに辿り着く。初代なんてはジャポーネで息を引き取ったと聞く。その可能性は大きいだろう。
「アジアのどこかにやつはいる」
 憎しボンゴレ十代目候補。不機嫌そうなザンザスを目の前にスクアーロはため息をつきそうになった。
「アジアの片っ端から探してきてやんぞ、貴様の愛しいボンゴレ十代目をなあ。ザンザス」
 嫌味ったらしく言うスクアーロにザンザスは眉を寄せた。殴ってやろうかと思ったが面倒臭くなってやめる。
「明日、マーモンは到着するらしいぞ」
 楽しみだな、と付け足しスクアーロは部屋をあとにした。この気難しいボスとふたりきりでなければどうでもいい。大歓迎してやる。
 ひたひたといつもになく静かなスクアーロの背中を見つめザンザスは瞳を細めた。赤ん坊が来るということだが食事はどうすべきか。この屋敷に寄宿するならば離乳食専門のスタッフも必要だろう。
 ぱたん、と閉じたドアに向かってザンザスはスクアーロの名を呼ぶことにした。今日中に赤ん坊のためのコックを雇わなくてはならないからだ。
20070108
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